012 特注で作る食器棚

アメリカのドラマに出てくるような広〜いキッチンなら別ですが・・^^

 

限られたスペースをいかに有効活用するか・・がその後の使いやすさや、料理のしやすさ、ひいては暮らしやすさにまで繋がります。

キッチンの収納は、収納場所、家電の置き場所など細かくシュミレーションしてつくると、とても動きやすくて暮らしやすいキッチンになります。

 


キッチンの食器棚収納

 

キッチンの食器棚置き場に収納を作りました。

こちらの場合、奥行きが41cmしかなかったので、既成の食器棚では5cmくらい飛び出る形になります。

また、横幅もピッタリサイズというのはなかなか難しいため、通常はスリムなすき間家具などを組み合わせておくことになります。

ただ、そうしてしまうとどうしても無駄な部分が出てきてしまいます。

 

限られたキッチンスペースを有効に使える食器棚は個人的にもめちゃくちゃいいと思います。

施工前です。

左手に収納があり、右側には冷蔵庫置き場があります。

 

食器棚を置くスペース壁面左側にコンセントがついています。

また、巾木があるので、家具を置く場合は巾木欠きしていないと壁にピタッとつけられず、5mm程度のすき間があいてしまいます。

 

ここに水分やお米などの細かいものが入り込んだりするととても嫌ですよね。。^^;

下のキャビネットに炊飯器・ティファールの湯沸しポットを入れるので、湯気が一時的に出ます。

その時だけ前に引き出せるようにしました。

 

食器棚自体に換気扇がついているものもありますが、その分の収納が減ります。

また、小さな換気扇はあまり効果が期待できないです。

 

湯気のパワーがある時だけ前にちょっと出せるようにしました。

真ん中にはオーブンレンジを置きます。

 

左壁面にコンセントがあるため、そこから下の炊飯器などにもつなげられるように配線穴をあけてあります。

 

家具を作る場合は電気のコードをどう回すかを必ず考えた方がいいです。

上の棚はマグカップや小皿など食器をたくさん収納するため、お客様の要望で地震対策をしました。

急な揺れがあった場合は開かない仕組みです。

 

 

ドアはソフトクローズで、部品はLAMPというメーカー(日本製)です。

とても耐久性があり、雑に扱っても大丈夫です。

せっかく作ったのに、1年くらい使ったら扉がガタついたり、音がするようになったり、閉まる時に擦れたりしたら一気に使いにくくなります。

いつまでも使いやすく、愛着をもって暮らしていただくためにはこういう部品は実はとても重要です。

 

キッチンのスペースを考えて、取っ手はつけませんでした。

上と同じくソフトクローズです。

扉の材料はミクロの溝が入ってて指紋がつきにくい(というか、殆どつかないです^^)木目です。

 

下の収納は入れるものを決めきれない部分があったので、可動できる棚板にしました。

 

左のキッチンと色のトーンを合わせて、少し明るい色にしました。

左側のリビングダイニングからは食器棚と冷蔵庫だけが見えます。

冷蔵庫も白にする予定だったので、できるだけ目立たず、圧迫感が出ないように、広がるように明るめにしました。

 


壁一面の収納

 

壁一面となると、ざっくり作ってしまいがち。

ですが、やはりきちんと入れるもの、キッチン家電、ゴミ箱に至るまで考えて作ったほうがいいです。

 

こちらの場合は、収納の前に天井からスライディングドアを取り付けるとのことでしたので、収納部分のみをお客様と細かく、細かく、打ち合わせしました。

 

奥様が小柄な方だったので、作業ものは下半分に固めています。

 

 

一番上の引き出しはお持ちのシャンパングラスを収納するために深くしています。

ただ、小柄な奥様のために、横から出し入れできるように引き出し自体の深さは浅くしてあります。

横から見ると背の高いシャンパングラスの位置が確認できるので、出し入れもスムーズにできます。

 

I型キッチンがこの食器棚の向かいにあるのですが、作業台が狭いため、食器棚の方に出来上がったものを仮置きできるスペースが欲しいとのことで、天板を前に出せるようにしてあります。

左の一番下にゴミ箱を設置するのでゴミ箱ごと前にスライドして欲しいとのことで底板を前にスライドさせれるようにしました。

 

料理の間、ゴミ箱を前に出しておいて作業性を高めます。

出来上がりです。

お客様にとても喜んでいただけました。

なかなか細かく考えて作ってあるので使いやすいと思います。